ビデオテープが普及し始めたばかりの頃、ビデオの技術は日に日に向上しており、改良版や新しい規格が毎年のように発売されていました。規格が異なると、録画できる時間や画質といった性能が変わってくるだけでなく、カメラやデッキも対応したものを使用しなければなりません。押し入れに眠っていたビデオテープの中で、微妙に大きさが異なっているものはないでしょうか。それらは同じようなビデオテープであっても、規格が異なるために同じデッキで再生できない場合があるのです。VHSや8ミリビデオなど、さまざまな規格があるビデオテープ。一般的に有名なものには、どういった規格があるのでしょうか。
・VHS
日本ビクターが開発した規格です。VHSは「Video Home System(ビデオホームシステム)」の略称で、一般的に「ビデオ」といえばVHSを指すほどに、家庭用ビデオとして最も広く普及しました。さまざまなメーカーから販売されるうちに録画時間などが改良されていきましたが、基本的な規格は変わっておらず「どのメーカーからいつ販売されたVHSであっても、VHSデッキで再生できる」という特色があります。 派生として、VHSをより高画質にしたS-VHS、ビデオカメラ用規格のVHS-C、VHS-Cの高画質版であるS-VHS-Cがあります。VHS-CとS-VHS-CはVHSよりビデオカメラに収まるよう一回りサイズが小さくなっており、そのままではVHSデッキで再生できませんが、カセットアダプタを使用することによって再生できるようになります。
・ベータマックス
ソニーが販売していた家庭向けビデオテープレコーダの規格です。VHSと激しい規格争いを行っていました。VHSに比べてカセットが小さく、画質や音質が良いなど性能的に勝っていましたが、構造上VHSよりも高価になりやすく、VHSほど広くは普及しませんでした。さらに高画質・高性能に進化した、ベータHi-fiやHi-bandベータ、EDベータなどの種類があります。
・8ミリビデオ
世界のビデオメーカー127社による、ビデオにおける初の統一規格として誕生した規格が8ミリビデオです。テープ幅が8mmであることから8ミリビデオという名前がつきました。小型で扱いやすく、旅行などに持ち出しやすいといった理由で、カメラとセットで爆発的に普及しました。他に、高画質なHi8やデジタル記録を実現したDigital8といった種類があります。
・MiniDV
デジタルビデオテープの規格の1つで、VHSや8ミリビデオと比べ、圧倒的な高画質で記録できる規格です。8ミリビデオよりもさらに小型化が進み、ダビングしても劣化が少ないといった特徴があります。
いかがでしたか。保管しているビデオテープの規格の中には、もう新品のテープが入手できないものや、再生デッキが入手しにくいものなどもあります。こういった複数の規格のビデオテープも、DVDにダビングしてしまえば規格の違いを気にする必要はありません。記録されている大切な映像を劣化やカビといった脅威から守るためにも、DVDへのダビングサービスである、パレットプラザ「なんでもダビング」をご利用いただくことをおすすめします。